〜k.k.k〜
読書記録
2009.05.14 Thursday 00:00
黎明の双星〈3〉 (C・NOVELSファンタジア)
貧困に喘ぎ圧政に苦しむ教会派と、支配者の傲慢と矜持に安住する聖典派。両者の心情を理解するが故に、民衆の指導者として武器を手に立ち上がったリィーン・ランカスター。彼が、その生涯の最後に選択するものとは何か?そしてダグラスとの友情の行方は―大地に根を埋める巨木のごとく力強き筆致で、人の彩なす歴史を紡ぎ出した花田一三六渾身の書き下ろし、最終巻。
リィーンが胃癌で命を引き取った後、ダグラスは銃撃戦の現場へ赴き自決する。ダグラスの持っていた銃は銃弾が入っておらず、片方の手には、古く錆びた銃弾をにぎりしめていた。かつてリィーンと出会ったばかりのころ、人殺しはしないようにとリィーンがダグラスの銃から抜いていた弾だった。
ダグラスは最期までかっこよかった。リィーンがダグを裏切ったのにはやっぱり納得いかないけれど……。