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東亰異聞 (新潮文庫)

評価:
小野 不由美
新潮社
¥ 620
(1999-04)
Amazonおすすめ度:

帝都・東亰、その誕生から二十九年。夜が人のものであった時代は終わった。人を突き落とし全身火だるまで姿を消す火炎魔人。夜道で辻斬りの所業をはたらく闇御前。さらには人魂売りやら首遣いだの魑魅魍魎が跋扈する街・東亰。新聞記者の平河は、その奇怪な事件を追ううちに、鷹司公爵家のお家騒動に行き当たる…。人の心に巣くう闇を妖しく濃密に描いて、官能美漂わせる伝奇ミステリ。



(以下ネタバレあり)


 読みはじめて気づいた。「東京」ではなく「東亰(とうけい)」であり、似て非なる世界であることに。
 明治二十九年、帝都東亰にて起こった連続殺人事件を新聞記者の平河新太郎と便利屋の万造が解明していく。
 跡目相続をめぐる鷹司家は、本人たちをよそに周囲が騒ぎたてる。そのことによって、義母兄弟である直(なおし)と常(ときわ)のふたりは互いへの思いやりからとりかえしのつかないことをしてしまう。
 財産はいらないから相手にやる、ではなくてきっちり等分することはできなかったのかなーと思ってしまうのは甘い考えなのか。法律的に無理なのか、それとも親戚が許さないのか。人殺しをして殺人罪を負わないと相手に財産がいかないのか。すれちがいの最期が悲しすぎる。

 間にちょこちょこでてきた人形使いの正体が実は万造で、人形が直の自称許嫁の鞠乃だったのが驚いた。
 万造が新太郎に「妖怪などいない」とはっきり言ったにもかかわらず、当の万造が妖怪! そして天皇崩御とともに妖怪が跋扈するようになってしまったのだが、あくまで妖怪はいない世界なのだと思っていたのでなんだか肩すかしをくらったような気になってしまった。



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